あんた、すげぇな・・・

又はわたしすごい

8月の読了本まとめ・破船は我が「人生30冊」に入りました

読書メーター
2014年8月の読書メーター
読んだ本の数:27冊
読んだページ数:7684ページ
ナイス数:217ナイス

冬山の掟 〈新装版〉 (文春文庫)冬山の掟 〈新装版〉 (文春文庫)感想
短編集ということもあるのだが、最初の数ページで登場人物の設定を読者に正確に理解させる能力は流石としか言い様がない。残酷極まりない冬山に集う愛憎まみれの俗物図鑑、そしてその対比は小気味良く、ついつい皮肉な笑みが漏れるのを禁じ得ない。
読了日:8月2日 著者:新田次郎
迷路館の殺人<新装改訂版> (講談社文庫)迷路館の殺人<新装改訂版> (講談社文庫)感想
おおーっ、そうきたか!日本推理小説史上、最高峰のてんこ盛り大盤振る舞いじゃ御座いませんか。順番通りに「館」を読んできましたが個人的にはコレが一番好みです。で、すっかり嫁にミスリードさせられてしまいました、だってあの嫁意味不明なんですもの、居る意味も妊婦であることも、医者であることすら意味が無さすぎて「ぜってーコイツ怪しい!」って思い込んで頭が霞んでしまいました・・、なんだったんだ?で、一言だけ意見させていただくと綾辻さん、あんたネグリジェどんだけ好きなんですか?今のところパーフェクト・ネグリジェじゃん・・
読了日:8月5日 著者:綾辻行人
がっこうぐらし!  (4) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)がっこうぐらし! (4) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)感想
祝アニメ化!現行のゾンビ物の中でダントツにキャッチな物語がこの「がっこうぐらし!」だと思うわけですよ、まだまだあの閉じた空間で目一杯膨らませてもらいたいのですが、最後のページ見てるとどうなんでしょうね?あと、あとがきにサラッと不穏なことが書いてあって今から楽しみです、個人的には全滅鬱エンド希望で御座います。
読了日:8月5日 著者:原作:海法紀光(ニトロプラス),作画:千葉サドル
破船 (新潮文庫)破船 (新潮文庫)感想
私とてこの作品で4タイトルしか読んでないので偉そうな事は言えませんが、吉村昭は紛う事なき文学の神ではないかと思うわけで御座います、徹底して感情の吐露を封じ込めた記述スタイルで綴られる物語の前では、自ずと背筋が伸びその偉大な才能にたじろぎながらページを繰っております。多分「熊嵐」しか読んでない方も多いかと思うのですがそれはあまりにも勿体無いはなしかと・・・・。あと京極の「赤面ゑびす」はきっとこの本にインスパイアされたのではないかと勝手に想像しております。ああ面白かった、吉村さんアンタすげぇよ。
読了日:8月5日 著者:吉村昭
ヒトはなぜヒトを食べたか―生態人類学から見た文化の起源 (ハヤカワ文庫―ハヤカワ・ノンフィクション文庫)ヒトはなぜヒトを食べたか―生態人類学から見た文化の起源 (ハヤカワ文庫―ハヤカワ・ノンフィクション文庫)感想
このタイトルでキュンと来ちゃって飛びつくとかなりガッカリしてしまう太古から現代における人類学の真面目本、佐川くんテイストは皆無。いや、面白かったですけどね、「人は自分の行動にふさわしい規則を選んだり作ったりする」と申しますか、人はその生の環境において死生観も宗教もコモンセンスさえ都合よく変化させることができる猿である、って事かしらね
読了日:8月6日 著者:マーヴィンハリス
ゆうやみ特攻隊(13)<完> (シリウスKC)ゆうやみ特攻隊(13)<完> (シリウスKC)感想
「この作品を描くために今まで頑張ってきた」と作者自ら心境を吐露する物語の最終巻発売日に代表作の自主回収とは・・・・・、持ってるねぇー、押切さん。コッチ系の作品から好きになったので最近の「ホラー封印」みたいな発言が気になるところですが信じて待ってます、戻ってきてくれることを。肝心の物語ですが完璧な大団円ってところでしょうか、舞台を変えた続きも出来る事ならば読んでみたいです、この三人+一匹は抜群の安定感だからねー。
読了日:8月6日 著者:押切蓮介
人形館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫)人形館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫)感想
あぁ、4作目にしていよいよ合わない館が出て来てしまいました、いやこの系統は好きですよ、好きだからこそこの手の作品を東西問わず読み漁っている身からすれば、この狂気はあまりに貧相過ぎます、勿論コレを刊行当時に読んでいれば感想ももう少し違うような気もしますが。で、どうでもいい話ですが初・館シリーズなのにここまでの4作品の舞台がどう考えても初見じゃなくてリアル・ミステリーだったのですがようやく思い当たりました「YAKATA」って確かPSのゲームをウン十年前にプレイ済でしたわ、クソ懐かしい次第でございます。
読了日:8月8日 著者:綾辻行人
天の梯 みをつくし料理帖 (ハルキ文庫)天の梯 みをつくし料理帖 (ハルキ文庫)感想
これだけ長いシリーズですが、きっと作者は完璧な青写真を作って書いてきたのでしょうね、幾らなんでもそれは・・・・、って正直少々萎えるオチでしたがエンタメ・時代物って思えばこんなもんでしょうか。お疲れ様でございます。
読了日:8月9日 著者:高田郁
進撃の巨人(14) (講談社コミックス)進撃の巨人(14) (講談社コミックス)感想
暴言を承知で言わせて頂くと「14巻にしてようやく面白くなった」これに尽きます。
読了日:8月9日 著者:諫山創
ムシヌユン 1 (ビッグコミックス)ムシヌユン 1 (ビッグコミックス)感想
こ、これは・・・・。匂う、臭い、生臭い!子供の頃の夏休みお約束のカブトムシのプラ水槽、あの甲虫と腐葉土と、ちょっと痛みかけた果実の混ざりに混ざった官能的な生臭さ、まさにそんなスメルを撒き散らすHENTAIキモ天才漫画。これからに期待大。
読了日:8月9日 著者:都留泰作
新装版 赤い人 (講談社文庫)新装版 赤い人 (講談社文庫)感想
北海道開拓という凄惨苛烈極まりない死の労働に問答無用で従事せねばならなかった明治の囚人と、劣悪な環境下、火薬庫のように危険な囚人と対峙する看守の極限の物語。たかが百数十年早く生まれたか遅く生まれたかでこれほど世界は変わるのか、国策とはいえ、罪人とはいえ公にこれほど人命を軽視出来た時代がつい数世代前とは・・・・、恐ろしい。
読了日:8月10日 著者:吉村昭
関東大震災 (文春文庫)関東大震災 (文春文庫)感想
とても幸運なことに私は今まで生命の危機を感じるような災害に出くわしたことがない、さほど遠くない場所で起きた忌まわしい大災害もモニター越しで知るだけで、現場の空気も臭気も届かない。そんな想像でしか語れない私であるが実際は想像など何の役にも立たず、関東大震災の地獄絵図がいかに凄まじかったのか恥ずかしながらこの本で初めて知ることができた。そして流言による朝鮮人虐殺に関してはただただ先祖の蛮行に恥じ入り、頭を垂れる次第です、人は異常事態においてここまで愚かで醜くなれるのか?でも自分がその場に居たら?答えは無い。
読了日:8月10日 著者:吉村昭
時計館の殺人<新装改訂版>(上) (講談社文庫)時計館の殺人<新装改訂版>(上) (講談社文庫)
読了日:8月12日 著者:綾辻行人
時計館の殺人<新装改訂版>(下) (講談社文庫)時計館の殺人<新装改訂版>(下) (講談社文庫)感想
いやー、なんと申しますか・・・・。感心しました、あまりの大仕掛けに。館シリーズの中でも特に評価が高いと聞いていたのでハードルを上げすぎてしまったのかもしれません、評価はするし人にも薦められますが好みでは御座いませんでした。館の主も犯人も・・・・チマチマし過ぎじゃ!痒くなります。
読了日:8月13日 著者:綾辻行人
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)感想
名作鬱本との呼び声が高い本書をいつか読まねばと思いつつ、女王のウツウツ文学ともなると万全な精神状態で無ければ「持っていかれるかも」と、脳内ドピーカンな今までタイミング見てたんですけどね、万全な体制で挑んで見事に玉砕されてしまいました。その存在自体を認めも意識すらしていない自分の中に空いている底無しの黒い穴、その穴の中を背後から首根っこを掴まれて無理やり覗かされているような恐ろしさと、諦観と哀れみと、深い悲しみで掻き回されました、誰からも愛されず誰をも愛さない、そもそも愛が何たるか知らない、きついなぁ。
読了日:8月14日 著者:アガサ・クリスティー
dancyu (ダンチュウ) 2014年 09月号 [雑誌]dancyu (ダンチュウ) 2014年 09月号 [雑誌]感想
ああ、たぬきやワンダフル!これを見てると不忍池の小汚ないが酔っ払い魂鷲掴みの海の家ならぬ「池の家」を思い出すのですがまだあるのかな?濃口醤油色のオデンに焼きそば、何故か瓶ビールが温くても気にならない精神的余裕を生み出す素敵空間、あれもうただの飲食店じゃなくて文化だね。そして来週あたり素麺のかえしを自作してみます、食いしん坊万歳!
読了日:8月16日 著者:
ヘルタースケルター (Feelコミックス)ヘルタースケルター (Feelコミックス)感想
10年以上ぶりに再読&再購入、当時のサブカル・コミック・シーンを牽引していたと言っても過言じゃない岡崎の代表作でいつ読んでも綺羅星の如き存在感。不幸な事故に見舞われて断筆を余儀なくされたこの20年弱、もしも今50代の岡崎が前線に居れば、どれほどの毒と愛に満ちた円熟した作品を書いていたのであろうか?と思うとその損失は計り知れない。そして沢尻ごときがタイガーリリィとは!りりこへの冒涜っす。
読了日:8月18日 著者:岡崎京子
三陸海岸大津波 (文春文庫)三陸海岸大津波 (文春文庫)感想
繰り返される歴史から人は何を学び伝え、そして何を忘却の彼方へ押しやることで今日を生きて来られたのであろうか?明治から昭和まで四度の大津波を体験した男性の言葉「津波は時世が変わっても無くならない、必ず今後も襲ってくる。しかし今の人たちは色々な方法で十分警戒しているから、死ぬ人は滅多にいないと思う」この人や作者吉村が彼岸から東日本大震災を眺めやり何を思うか、知りたくもあり、知りたくもなし。そして過去から現代まで全ての津波犠牲者の御霊に合掌。
読了日:8月19日 著者:吉村昭
リバーズ・エッジ 愛蔵版リバーズ・エッジ 愛蔵版感想
再読・再購入 私が持っていなかった何かと、棄てて来た何か、それと自然に忘れてしまった何かが詰まった平坦な戦場。やっぱり岡崎には代わりが居ない。
読了日:8月20日 著者:岡崎京子
ライトニング (文春文庫)ライトニング (文春文庫)感想
なんと申しますか色々と酷い本、この書が刊行当時私の中のクーンツ評は「キングの劣化版」であってその思いは近年のクーンツ(オッド・トーマス、フランケンシュタイン等)の瑞々しく力強い作品を読むまで変わらなかったのですが、やはり25年前のクーンツはあっぱれな程駄目でした、相性かもしれませんがこの安くどぎついソープ・オペラ臭さがどうにも苦手であります。
読了日:8月21日 著者:ディーン・R.クーンツ
きのう何食べた?(9) (モーニング KC)きのう何食べた?(9) (モーニング KC)感想
薄々気がついてはいたけれど、よしながふみって繊細な物語を紡ぐ天才ですね、ココに来ての「いいじゃねえか お前と俺だけで」には泣かされました、人が人と向かい合う時に一番大切なものは「誠実さ」だと教えてもらえる最近の展開に痺れております。
読了日:8月23日 著者:よしながふみ
テラフォーマーズ 10 (ヤングジャンプコミックス)テラフォーマーズ 10 (ヤングジャンプコミックス)
読了日:8月23日 著者:橘賢一
四人組がいた。四人組がいた。感想
この手の話が好みかどうかはさておき、やはり呆れるほど旨いですね高村薫、こんなジジババに煙に巻かれたく無いが、こんなババァになってみたいものです。黒い風刺が詰まった大きな大人向け御伽噺、お有難う存じます。
読了日:8月23日 著者:高村薫
四段式狂気 (角川ホラー文庫)四段式狂気 (角川ホラー文庫)感想
まず狂っているのは誰なのか?と思い、次に実在の人物は誰なのか?と疑う、めくるめくキーガイ物語。何も考えずに手にとったんだけどこの人「!」の人だったのですね、どうりで紙媒体が似合わない文章ですわ、適度に軽く薄い、好きな作家じゃないけど「乙一とどっち?」って言われるとこっちですかね、まだ程度がいいのは。
読了日:8月25日 著者:二宮敦人
異能怪談 赤異本 (竹書房ホラー文庫)異能怪談 赤異本 (竹書房ホラー文庫)感想
ソレ系同士に薦められていた本書をようやく読むことができました。こんな不思議ちゃんみたいなこと言いたく無いし、何かを読んでこんな思いもしたこと無いのですが・・・、これは多分ホンモノじゃないかと思うのです、心霊懐疑派だけあって一歩引いた俯瞰視点で語られているのに他のどんな体験談よりも皮膚感覚で禍々しさを感じます、これ表に出しちゃやばいんじゃないの?頭痛と吐き気が止まらないのですが・・・・。黒白と続けておかわり逝ってみます。
読了日:8月26日 著者:外薗昌也
黒異本 (廣済堂モノノケ文庫)黒異本 (廣済堂モノノケ文庫)感想
みなさんの感想があまりにも両極端なのが興味深いです、相性の差なのか感性の違いなのか?ちなみに私は「赤異本」同様にワクワクさせてもらいました、団地も 良かったし黒い人も素晴らしい、でも一番キたのは「妹」あの不気味極まりなさには参りました。心霊否定派でありながら怪奇漫画家←ここまでは良いとしても「サタニスト」って・・・・、外薗さん、あなたソレ大盛りですわ。
読了日:8月27日 著者:外薗昌也
白異本 (廣済堂モノノケ文庫)白異本 (廣済堂モノノケ文庫)感想
どうにか月内に三冊読了、不安になるほど厭な気配を皮膚感覚で感じたのは赤異本だったのだが、今作の(白い人)が語る心配停止の患者に纏わる怪異、アレがですね、全作通じて一番厭でした、あれほどシズル感に満ちたエグイ話はそうそう出会えないかと、想像力フル回転でしたわ。次は何色になるのか分かりませんが大いに期待しております。
読了日:8月31日 著者:外薗昌也

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