破船と和光のヒレカツから読み解く貧困、そして飽食への移行・私が痺れた100の本 14
おはようございます
珍しい挨拶から始めます
今は朝6時、丁度狩人が出かけたところです
いやー、寒いねぇ、外は-1°らしい
これも北にお住まいの方からすれば、笑っちゃうような気温なんだよね
ほんと、スマン
軟弱で
昨日の夜は料理をする気もおきず
かと言って一人外食はヘタレゆえに軽食すら無理なので
和光にて「ひれ海老弁当」を買ってしまった
ここんちのぺろんと白米にのった昆布が好き
このご飯に直載せってのが重要
朝ご飯の時にたらことかさ
大量に食べるわけじゃないものを、ご飯の上に一切れ、二切れのせて
相方に出すと「わーい、赤ご飯だー!」と喜ぶ
赤ご飯?と斬新なその響きに、そっかー、たらこがのってれば赤ご飯って呼ぶのか?と
私は生まれが此処じゃないからね
もう人生半分以上この土地にいるので、方言含め完璧なネイティブ風だが
1㎜のルーツも無いので、知らない事多いんだけど
赤ご飯なんて聞いたことないなーと思っていたら
どうやら相方のオリジナルで、しかもたらこで無くとも赤いものなら
全て赤ご飯だと気づいたのは最近
明太子でも筋子でも「赤ご飯」
そのうち赤いウィンナーでも載せて出してみようと思う
きっと「わーい!赤ご飯だー!」って言うだろう
半年ぶりくらいに破船を読んだ、
章によっては丸暗記するほど、読みこんだ「私が痺れた100の本」の一冊
思うに吉村昭は神なのだ
100冊の中に吉村昭が生涯で書いた本
全ていれても良いんじゃないかと、思ってみたりもする
そうするといつも口だけで完結出来ない企画ものも
かなり出口が近づくし
で、一般的に吉村文学と言えば三毛別獣害事件を一流の研ぎ澄まされた筆致で
綴った「羆嵐」が有名で、読んだことは無くとも
タイトルは知っているという方も多いかと思うのですが
私の中の吉村最高峰はこの「破船」
吉村最高峰というか、全時代の日本人が書いた小説の中で
間違いなく3本指に入ります
現代人が想像を出来る域を、大きく超えた貧困の中で
地を這うように生きる人々
そこに訪れる二艘の船
最初の船には命、そして次の船に乗っていたものは?
徹底して感情の吐露を封じ込めた記述スタイル
色の存在を読み手に与えず排除しておいて
終盤にかけて、ただ一色「朱」が物語の中で圧倒的な存在感を放つさまは
初期の黒澤作品風に脳内再生してみると
鳥肌モノの圧巻の光景で、恐ろしさや愚かしさ、生きることの業、悲しみ
反転した美しさ
ただただ完璧な小説なのですよ
フィクションとなってはいるし、これを読んだ多くの人の
残酷な寓話のようなレビューが多く見受けられますが
ほんの数百年前の日本という国は、こんな光景至る所にあったわけで
貧しさなんて言葉、無かったんではないかと思うのですよ
豊かさなど無かったからね、貧しいという概念すら
今とはまるで違うものであったのは疑いようもないわけで
それについては、そのうち「100冊」に必ず入れる
平凡社ライブラリーの「日本残酷物語1」にて書こうかと思っております
私が学生なら、これをテーマに卒論書くわ
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